快楽の時が始まったことを私は思い知らされました・・


コーラス部の先輩から急に電話があり「今度ね、

妹が入ってるダンスクラブで公演があるんだけどね、

ほら渋谷の公会堂でやるの、

切符余っててこまってるんだけど見に来てくれないかしら。

ねね、来てくれるわよね」と頼まれました。

妹さんは先輩より5つ年下で同じ大学でしたが、

私が卒業してから入ったので顔を見た事はありませんでした。

今年卒業で、今度の公演は学生最後の公演になるので、

なんとか友達を大勢引き連れて見に行って、

姉の立場をなんとか保ちたいのが本音のようでした。

他のコーラス部の先輩や、同級生もたくさん見に来るというので、

私も行かないけにはいかないと思いました。

当日は公会堂前で待ち合わせをすると、

時間前には大勢の友達が集まってにぎやかになりました。

公演は、ヒップホップやジャズダンスなどの

流行りのダンスにミュージカル風のストーリーを組み合わせたもので、

シロートの公演の割りにはよくできていて、

拍手も鳴りやまないくらいでした。
幕も下りて公演が終わると、

大学の時の仲間みんなでお茶を飲んで行こうという話になりました。

大学の時帰りによく寄った、

喫茶店にみんなで入ると話に花が咲いて

なかなか帰る口実を見つけられませんでした。

ようやく話す話題もなくなって誰ともなく席を立つと、

こんどは「私が払う」とかのレシートの奪い合いが始まり、

私はうんざりして見ていました。

一応は「あ、私が払います」と言っては見たものの、

さっさと誰か払えばいいのにと思うだけでした。

一応は一番学年が上だった先輩が払うことになりやっとお開きになりました。

帰ろうとすると女友達に呼び止められました。

「ねえ、パソコン得意だったわよね、私のパソコンうまくインターネットにつながらないんだけど見てくれないかしら」

と言われました。

「友達に古いパソコンもらったんだけどね、インターネットにつながるはずなんだけどやり方わかんなくて、友達の話では必要なものは全部そろってるって言うんだけど、私パソコンよくわかんないのよ」

と言われて、断ってもまずいと思って帰りに寄ることにしました。

女友達のアパートは大学の近くで、

よくクラブのコンパの後みんなで一緒に集まっては

夜遅くまで騒いだのが思い出でした。

アパートへ曲がる路地を入ると懐かしくて涙がでそうになりました。

女友達は大学のとき住んでいたアパートの前を通り過ぎると

少し離れたマンションに私を案内しました。

「いちおう引っ越ししたの、すぐ近くなんだけど、お風呂ないと不便でしょう」

と言われて、私は部屋に入りました。

パソコンは部屋の隅に畳の上に置いてあり、

電源を入れてみるとすぐに動き始めました。

しかし画面には何も表示がでなくて、どうも変でした。

パソコンの裏を見ると、

ケーブルは何も繋がっていなくて横に置いてあるだけでした。

「ケーブルまだ繋いでないの」と私が聞いてみると、

「友達に聞いたけどどこにどれ繋いでいいのか判らないから」

と言われてケーブルさえ繋げばいいと思いました。

一通りケーブルを繋いで、立ち上げてみると別に問題はないようでした。

「ありがとう、よかった助かったは、こうゆう時パソコンに強い男の子とか知り合いにいると助かるんだけど、私のつきあってる男の子ってパソコン苦手なのよみんな」

と言われてそんなに男の子の友達がいっぱいいるのかしらと思いました。

用事のあと、お茶を飲んでいるとドアが開いて男が入ってきました。

「男の愛称お帰りなさい」と女友達が声を掛けました。

私は男の顔をみていやて思い出がよみがえってきました。

あれは、大学の時の合コンの帰りに、

慣れないお酒で酔いつぶれてアパートまで送ってもらったときの事でした。

そのまま部屋に上がられて、服を脱がされて乱暴された相手が男でした。

まさかこんな場所で再会するハプニング

今は二人は同棲しているようでしたが、

きっと乱暴な方法を使ったに違いないと思いました。

男も私に気が付いたようで鼻先で笑うような表情を見せました。

男は戸口で女友達を呼びつけると小声でなにか話していました。

女友達は「私、ちょっと煙草買ってくるから」

と言って部屋を出て行ってしまいました。

私は怖くて腰が抜けたようになり立ち上がることもできませんでした

男はゆっくりと私に近づくと私の両足を引っ張って床にひきずりおろしました。

熱く煮えたぎった欲望を前にして、私の心は逆らう気力を失いました。

浜辺におしよせる波のように、

欲望は繰り返し私の体に押し寄せては退いていきました。

しだいに激しさを増す欲望には抵抗する気力もなくなるほどの荒々しさがありました。

逃げることの出来ない、快楽の時が始まったことを、私は思い知らされました。

支配者に従属するのが女の宿命だと、私は心のそこから思い知らされました。

支配者が最後の快楽の時を告げるのを待つしかもう望みはなくなりました。

男は私の身体を一撃で貫き通すと、最後の欲望を果たしました。


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