高1の夏。
席替えをして彼女の前になった。
以前から気になっていた。
どこからどう見ても男の子みたいだったから・・・。
思い切って話し掛けてみた。
彼女に、「君のことが気になってた。いつも誰ともつるんでないからかっこいいと思ってた」と言われた。
悪い気はしなかった。
席が近いこともあり、いつの間にか仲良くなった。
彼女は剣道部で唯一の女子だったから、他の友達と一緒に部室へ行ったりした。
他の友達は別のことに夢中になり、私だけが日課のように通った。
私は彼女に夢中だった。
互いの家に泊まりに行くくらい仲良くなった頃、気づけばいつの間にか季節は秋になろうとしていた。
秋になっても私は変わらず彼女の部室へ通った。
ときには放課後、二人で教室に残り、夕焼けを見たこともあった。
ごくたまに他の友達がその時間を共有することがあり、なぜかそれに苛立ちを覚えるようになっていた。
いつしか苛立ちは胃の痛みすら引き起こすようになり、彼女との時間を独占したいと思うようになっていた。
そしてそんな自分に戸惑いもあった・・・。
当時、私には3年間付き合っている彼氏がいたのだから。
まさか自分が女相手にそんな気持ちになるなんて考えられなかった、いや考えたくなかった。
しかし、彼女を独占したい思いは、自分で否定するほど強くなっていった。
季節は冬になろうとしていた。
その日、私は部室の外にいた。
木枯らしが吹く夕闇の中、体育館裏のコンクリートの壁にもたれ、彼女が部室に戻って来るのを待った。
吹奏楽部が楽器の片付けをするざわめきが静まった頃、落ち葉を踏む音と共に彼女が現れた。
俯いて歩く姿にただ見惚れていた。
私に気づくと彼女は一瞬驚いたように顔を上げ、「入れば?」とだけ、つっけんどんに言った。
私は彼女に続いて部室へ入った。
金属の重い扉が閉まると、そこは厚いコンクリートで囲まれた2畳程の狭い空間。
明かりも点けず、小さな窓から入る外の光の中、向かいあって座る。
長い沈黙・・・。
私の鼓動は彼女に聞こえるかと思うくらい高鳴っていた。
沈黙に耐えられず、先に動いたのは私だった。
彼女を抱き寄せ、強く抱き締めた。
嫌がる素振りはない。
首筋に唇を押しあて、なぞるようにそのまま唇へそっと口づける。
その瞬間、私の理性は突然戻り、彼女を突き放した。
「ごめんっ」
とっさに出た言葉。
堰を切ったように涙が流れた。
なんてことを・・・。
もう友達ではいられなくなってしまった。
彼女は女なのに!
ひたすら謝る私に彼女は怒ったような口調で言った。
「なんで謝るの?」
予想外の言葉に驚いた。
「いや、だって、女同士だし、初めてでしょ?」
そう答えた。
「別に大したことじゃない」
大したことじゃないって何だ?
回らない頭で考えていると、私の頬を伝う涙に彼女が口づけた。
そして唇へ・・・。
私の理性はあえなく消え去り、そのまま何度も口づけた。
彼女が嫌がっていないか確認しながら少しずつ・・・首筋から鎖骨へ。
ジャージのファスナーを下げてスポーツブラを捲ると、豊かな白い乳房が現れた。
その先の可愛らしい小さな突起に口づけた。
「!はっ・・・」
彼女が喘ぐ。
ボーイッシュな彼女からは想像できない甘い喘ぎは私の欲情を誘った。
突起を甘噛みする。
「っはぁ・・・」
聴覚から伝わる快感。
舌先でなぞり、押し込み、彼女の喘ぎを誘う。
乱れた呼吸が続き、時おり耐えきれなくなり、切なげな声が漏れる。
本能に訴えるように焦らしながら少しずつ下へと向かう。
白い肌に口づけながらジャージの紐を解き、撫でるように脱がしていくと、まだ誰の目にもさらされていない茂みが現れた。
優しく遠巻きに焦らしながら、そして時々強く口づけると、電流が走ったように喘ぐ。
たまらなくなった私は、ついにその茂みに隠された花を開いた。
小さな突起に舌先で触れる。
「・・・っ!」
すでに彼女は快感に支配されているようだった。
唇で挟み、そして吸いつく。
「あぁっ・・・」
呼吸を乱しながら刺激に反応して途切れ途切れ喘ぐ。
私は夢中で蜜を吸った。
自分のショーツもぐっしょり濡れていることは無視して・・・。
彼女の体を抱くと唇を塞ぎ、舌を差し入れ、柔らかい粘膜を味わいながら指先は肌を滑らせた。
今味わった蜜の溢れる花心を目指して・・・。
茂みをかき分け指先でそっと触れると彼女の体は波打つ。
今しがた与えられた快感を思い出しているのだろうか?
私は指を差し入れた。
「あっ・・・はぁ」
ひときわ高く声を上げる彼女。
もう1本の指も彼女の体が飲み込む。
優しく、しかし強弱をつけて刺激を与える。
乱れた呼吸が続く。
(もし私が男なら、もっと深く彼女と一つになれるのに・・・)
悲しい気持ちを悟られないように、私は彼女を快楽へと導き続けた。