悲惨な体験をした。もう二度とこんなことしない。女にも近づきたくない。
取り返しのつかないことをして、今では後悔にさいなまされながらハローワークに通ってる。俺が悪いんだけど、彩香もそこまですることないのに・・・。
あれは夏だった。八月の上旬。会社がお盆休みに入る直前だったな。
部署は違うけど、同じ会社につとめてる彩香と人気のない道を歩いてた。
二人で酒を飲んだ帰り道だった。
彼女は28歳で、俺より二つ年下。
お互い独身で、社内でもカフェテリアなどでおしゃべりすることが多い。
といっても交際してるわけじゃなくて、友達以上恋人未満といったところかな。
その日はちょっとむしゃくしゃしたことがあって、女の子と飲みたいと思った。
彩香ならついてくるだろうと思った。
期待通り二つ返事でつきあってくれた。
隣の駅まで歩いてみようと言ったのは俺だ。
むしゃくしゃはまだ消えず、すぐに帰りたくなかったんだ。
「こんな道歩くの初めて。暗いから女一人じゃ怖いですね」
「俺がいるから何かあっても大丈夫だよ」
隅田川の堤防ぞいなので、川の気配がしたな。
屋形船でも走ってんのだろうか、ちゃぷんちゃぷんという水の音が遠くから
風に乗って聞こえてきたよ。
街灯が彩香の横顔を照らす。
居酒屋出るときに塗り直したのか、口紅が新鮮だ。
どうして塗り直したんだろう、と考え、自分の都合のいいように妄想したくなる。
胸が見える。
薄手のブラウスが少し膨らんでる。乳を包むカップが透けて見える。
言いようのないむらむらを感じたよ。
今まで彩香に性的関心持ったことはなかったけど、そのときは違った。
彩香が女に見えた。自分の何かを満たしてくれる女に見えた。
薄暗くて人気のない川沿いの細道。
俺を完全に信頼してる彩香。
むらむらが波のうねりのように強くなる。
そして抑えきれないところまで達した。
「ふうー」
意味もなく息を吐いたよ。
彩香がくすっと笑った。
「ため息ですか?・・・どうしたんですか」
許してくれるだろう。
彩香なら。
俺に対してまんざらでもないはずだ。
立ち止まった。
「どうしたんですか」
そのまじめな声を耳にしたとき、一瞬ためらったけど、すぐに欲望が堰をきたようにあふれてきた。
抱きしめて唇をおしつけた。
「きゃっ・・・・ちょっと!何ですか」
「好きだ」
顔を背け、身を固くして丸くなる彩香。
「好きなんだ」
「いや・・・こんなこと。何てことすんの」
力づくで抱き上げ、キスをする。
血迷ったか、乳まで揉んだ。
彩香の目に鋭い光がきた。
「乱暴するんですか?・・・そのつもりでこんなとことに来たの」
「・・・・・・」
俺、自分の男としてのプライドが粉々になった気がした。
逆ギレっていう言葉があるよね。
あれに似てると思った。
頭の中が空だった。
コンクリートの上に押し倒したよ。
あわただしいヒールの音と、バケツがひっくり返る音がした。
工事中で、スコップとか薄汚い道具が散乱してる一角だった。
ばたばたする脚をむりやり広げてスカートをたくしあげ、恥丘のあたりに顔を埋めた。
「やだあ・・・!・・やめてやめて・・・やめてえ」
パンティを下ろそうとしたら、抵抗された。
細い指が、脱がされまいと必死に下着を引っ張る。
足で顔を蹴られた。
また逆ギレが起きた。
男に逆らう女に腹が立った。
全身の力を込めて、パンティを引きずり下ろす。
バリっと音がしたから裂けたようだ。
電灯の光の下に毛が見えた。
ラビアも見える。
彩香のおまんこだ。
そこを舐めた。
徐々に、ほんの少しずつ、彩香の力が弱まって言った。
彩香は声一つ出さなくなった。
魚のような目で夜空を見てたな。
挿入はしたと思う。
勃起してたし、アソコに刺さったとは思う。
でも射精した記憶はない。
けたたましいバイクの音が遠くから近づいてきた記憶がある。
その時点でやめたと思う。
我に返った。
自分が彩香を×××したことに初めて気づいた。
「ごめん。そういうつもりはなかった。魔が差した」
「ひどすぎ」
急に泣き出した。
服は泥だらけだ。
×××の惨たらしさをあらためて見た。
自分のしたこととは思えなかったよ。
時間を巻き戻したいと思った。
「田中さんがそんな男だったなんて・・・悔しい」:
「頼む、会社には言わないで、警察にも。このとおり」
深々と謝る。
それからお盆休みに入った。
出社後、彼女は俺と一言も口をきかないばかりか、目も合わせなかった。
つんとして、恐ろしいほど平静だった。
ひと皮剥けた感じがした。
二日後、俺の上司と彩香の上司、それに人事部長がやってきた。
「ちょっといいかな。話があるから来てほしい」
と刑事のような態度で俺の上司が言った。
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