社会人になったばっかりの頃の夏。
俺は学生時代に知り合ったKに恋していた。
サバサバしてて、キリッとした顔立ちの男勝りな女の子。
背が小さくて女らしいシルエットのくせに強気な性格で、男と同等な話ができる彼女に俺は完全に惚れていた。
Kは特別可愛いわけではないけど、彼氏が途切れないタイプの子だった。
ある日、俺と男友達、KとKの女友達とか数人で飲んだ。
相変わらずKは男勝りで酒も強い。
本当に男と飲んでるみたいだ。
普段頼り甲斐がない俺にいつものように説教してくる。
焼酎ロック片手に超正論をズバズバぶっ刺してくるK。
こいつが女になる瞬間を知ってる彼氏が、たまらなく羨ましかった。
その日Kは、珍しくちょっと女な部分を見せ、彼氏とうまくいっていないとぼやいていた。
「別れよっかな」なんて言って。
俺はなぜか嬉しくなった。
今までも何回かそういう話はしたことあった。
けど俺はその度に、「別れるな」と言ってきた。
Kが本当に彼氏に惚れてるのを知ってたからだ。
でも今回はどこか違った。
俺の感情も、もう限界だったのかもしれない。
「そんなやつ別れた方がいい。お前にはもっといいやついるだろ。んで俺んとこ来いよ!」
なんて言えるわけもなく、俺は悶々としながらひたすら酒を飲んだ。
この日はかなり飲んだ。
みんな楽しく飲んで、朝方解散した。
たまたまKと俺だけ同じ方向で、二人で電車に乗った。
朝の電車はろくでもないやつしか乗ってない。
まあ俺もろくでもないやつだけど。
そんなことより、なぜか俺はKと二人というこの状況にドギマギしていた。
今までもKと二人になったことはあったし、なんなら同じ布団で寝たこともある。
それでも何もなかったんだ。
いや、しなかった、できなかった。
俺達は友達。
腹を割って話せる女友達だと思ってたし、俺はそれでよかった。
惚れていたけど、付き合いたいとかまでは思わなかった。
というか、怖かった。
この“友達”って関係が崩れんのが怖くて・・・。
少女漫画か!
電車に乗ってる間、何を話したか覚えてない。
「なあ・・・俺んち来ない?」
何を思ったか俺はKを誘った。
「そうだね、ここからならTんちのほうが近いし、もうあたし眠いし」
Kは恐らく何も考えていない。
軽い女とかではないのだ。
ただ俺を男として見てないだけなんだ。
ぐでぐでの二人は無事、俺宅に到着。
一応客人であるKをベッドに寝かせ、俺はベッドの下に横になった。
「ふぅ~」と言いながらベッドにもたれ込んだKは、そのまま眠りについた。
俺はここからどうしようかと考えた。
とんでもない悪魔が俺の中で覚醒した。
Kを犯したい!
俺の女にしたい!
なんかそんときはそれしかなかった。
普段のスーパーチキンな俺からは想像もできないほど大胆になってた。
すーすーと寝息をたてるKの横に寝転がる。
壁のほうを向いて寝てたKの後ろ側から抱きつく。
酒くせぇな・・・かなり飲んでたもんな。
でもその酒の匂いに、女の子特有のシャンプーの匂いがして、こいつも女なんだと思うと急に愛しくなった。
何してんだ俺。
こいつ彼氏いるんだぞ。
でも、もう止まらなかった。
強く抱き締めるとKがモゾモゾと動きだす。
「んっ・・・」
「K・・・」
耳元で名前を呼ぶ。
「ん・・・え?なに?なにしてんの」
Kは寝ぼけながら戸惑った。
「お前、いい匂いだな」
なんて情けない、そして気持ち悪い言葉なんだろうと今でも思う。
でも心の底からそう思ったんだよな。
後ろ側から、ほっぺにキスしてみた。
「なっ・・・なんだよ・・・」
Kは酔ってたし眠いしでろくに抵抗できてなかった。
「もう俺我慢できない。俺、お前のこと好きだわ・・・」
俺も相当酔ってた。
「え?なに?どゆこと?酔ってんの?」
俺はそのままKの胸を愛撫した。
Kは息を荒くしながらも、「だめだよ・・・T・・・!」と小さく抵抗する。
その姿に女を感じた。
たまらなく可愛い。
普段はあんなにサバサバしてるのに、こいつ、こんな顔するんだ・・・。
完全に俺の中で何かが切れた。
Kを仰向けにして服をたくし上げ、ブラをずらして乳首にしゃぶりついた。
「あっ・・・!おいT!やめて・・・!」
Kを俺の頭を抱えながら、なんだかんだ言っても感じていた。
Kの下半身に手を伸ばすと、「そこはだめ!」なんて可愛く言うもんだから、ますます興奮してヌメヌメのあそこに指を入れた。
「あんっ!」
なんだかんだ言ってもあそこはヌレヌレで、びっくりするほど熱かった。
Kは完全に感じていて、クリを中指の腹で優しくこねくりまわすと眉間にシワを寄せて声を殺していた。
Kの反応を見ながら俺は必死に手マンした。
「どうだ、彼氏より俺のほうが感じるか?」
そんなことを言ったら殴られそうなので、心で叫んだ。
ずっと目を閉じていたKが切なそうにこちらを見つめ、息を荒くしながら・・・。
「あっ、だめ、Tっ・・・もうだめ・・・いっ、イクっ・・・」
なんだこいつ。
くっっっっっそかわえええええ!
Kは俺にしがみつきながら足をピクピクさせて果てた。
直後、俺とKは見つめ合って笑った。
「なにやってんだよ!」
Kが笑いながら俺に肩パンした。
いつもならもっと強いんだけど、このときはぺちって感じだった。
「続きする?」
俺はKの手を自分の股間にあてがった。
もう俺のムスコもデニムの中で窒息寸前だ。
Kはもう諦めたようで、器用にベルトを外し俺のムスコを愛撫した。
好きな子に自分のムスコを愛撫してもらってる俺。
しかもその子には彼氏がいる。
ものすごい優越感だった。
最低だな、俺。
ムスコにしゃぶりついてるKを上から見つめる。
なんて可愛いんだろう。
そして、エロい。
もう俺はたまらなくなって、Kの肩に手をかけ一旦ムスコから離すと、キスをしてから強く抱き締めた。
そっとKをベッドに寝かし、自然に正常位の体勢になる。
もうKは否定しなかった。
ムスコをワレメに宛てがい、ゆっくりと挿入する。
俺は童貞ではなかったけど経験少なくて、セックスで気持ちいいと思ったことってそんなになかったんだが、こればっかしは最高だった。
温かくて、キツいんだけど柔らかくて・・・。
もう俺は夢中になって腰を振った。
Kの名前を叫びながら。
思いのたけを叫びながら。
「Kっ・・・Kっ、好き・・・!」
「あっ、あんっ、Tっ!Tっ・・・!」
正常位のままKに抱き着き、必死に腰を振る。
Kも俺にしがみついて、今まで聞いたこともない高い声で鳴いていた。
ほどなくして俺は射精し、しばらく二人で抱き合っていた。
そのまま寝てしまったらしく、昼頃、不思議なほど何事もなかったかのように解散した。
行為中に俺がKに好きだと言ったことに対してあいつは何も言わなかった。
そりゃそうだよな、彼氏いるし。
俺はなんてことをしたんだと深く後悔した。
このことが他の友達にバレたらどうしよう。
もうKと飲めなくなったら、会えなくなったらどうしよう。
俺は絶望した。
何もかも終わったと思った。
罪悪感に苛まれ、とりあえずKに謝罪メールを送った。
数日後、Kから返信があった。
『別れてきたよ\(^O^)/』
え?なに?“\(^O^)/”って?
え?どゆこと?
俺が原因かと聞いたら、そうじゃないとのこと。
元々うまくいってなかったし、別れるつもりでいたらしい。
そして、俺がKに好きって言ったのをあいつはしっかり聞いていて、素直に嬉しかったと。
話したいことがあるからと、数日後にKがうちに来た。
実は何回か彼氏の相談をしているうちに俺のことが気になっていたと。
酔った勢いで間違いを犯してしまったけど嬉しかったと。
彼氏とはもうきっぱり別れたから、あたしはTと一緒にいたい、と。
えっ?
まさか俺、告られた?
状況がよくわからずオドオドしてる俺に、Kはいつもの感じで、「だから!あたしもあんたのことが好きになった、だから別れたの!だからあたしの彼氏になって!」と言った。
俺はテンパりながらも頷いた。
何秒かして俺が落ち着いて、Kと目が合って、二人で笑った。
もう俺はなにがなんだかわかんなくて嬉しくて、顔すげー熱いし、なんか唾液すげー出てくるし、Kはニコニコしてるし、とりあえず「ありがとうK!まじ大事にするから!すげー好き!」って言って抱き締めた。
俺より男勝りで口悪いし酒強いけど、意外と料理とか上手くて、俺よりしっかりしてて、今ではいい奥さんです。
本当に愛してる。
略奪愛はいいことないってよく言うけど、俺は幸せです。
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