肌の感触、口付けの感触は未だ残っている


あれは中学生活の最後の思い出

中3の時の修学旅行に男子の2~3人が39℃の発熱、

女子の一人が腹痛(盲腸だった)というかなりの危機的状況で、

最終日前の旅館は大騒ぎだった。

担任とクラスの仲いい子とかが看病したり病院についていったり。

そんななか、鬼軍曹といわれていた

恐怖の体育教師が一人、浮き足立つ僕等を抑えていた。

僕とK(女子)はその教師の顧問の陸上部の部長をしていたこと、

またクラス委員だったこともあり、

顧問の指示で巡回をすることになった。

まぁ、こういう事態だから大人しくしているのはムリだろうが、

せめて旅館から出たり、騒いだりしなければ遊んでも可、

と言う暗黙のお達しを守らせるためであったが。

そんな、深夜のことである。
日が変わる頃だったろうか、

顧問より休んでいいとの指示をうけた。

半数くらいは起きていたが、あとは定期的に

顧問の方が巡回する、というのである。

その日一日はとにかく顧問の指示で動き回っていたので、

風呂にも入っていなかった。

そこのお風呂は深夜2時までOKで、

本当は修学旅行生の入浴時間は決められていたが

僕ら2人は特別に今から入っていいという。

Kと2人、

「やっと休めるね~」

といいながら浴場に歩いていった。

浴場前に着く。

入り口で男湯女湯に分かれている。

当然のように男湯の方に向かうその時、Kは言った。

「ここに貸切の札あるね。」

と。

確かに床に転がっていた。

そのあたりの仔細は知らないが、旅

館の方に言えば手配してくれるのだろうか。

「これ下げたら、誰も入ってこないかなぁ」

「まぁ、そうなんじゃないか?」

「じゃあ、下げてみよっかな」

ちら、とKが僕の顔を見る。

「ね、一緒に入らない?」

Kは何を言っているのだろう?

理解するまでに1分はかかったと思う。

理解した時には、

2人して顔を真っ赤にしたまま固まっていた。

今まで異性として意識すらしたことがなかった

同級生のK。

背が小さくて細身で華奢。

顔も好みとはかけ離れていた。

でも。

そのかすかなカラダのラインに、

意識せざるを得ない。

1年の頃からずっと好きだった、

僕が部長になったから自分もなった、

自分の走る姿がかっこよかった

等々、Kから突然の告白

と、近づいてくる足音。

とっさにKの手を引いて、女湯の方に入る。

貸切の札をさげる。

何故女湯だったかって、

男湯の方は電気がついてたから。

本当にそれだけの理由。

やましい事を考えるより、Kと話したかった。

つかんだ手には汗がじっとりとついていた。

どれだけ、Kが緊張してたのか。

頭一つくらい違うKを、きゅっと抱きしめる。

正直に、僕がKをそんなふうに意識した事は無かったと言う。

そんなふうに思ってくれてて、嬉しい、とも。

Kは涙ぐんでた。

「やっと、やっと言えた」

って。

初めて見る泣き顔は、

とってもきれいだって思った。

しばらくして、Kは落ち着いたようで、

僕の心臓がバクバクいってるとか、汗くさーいとか、

いつものテンションが戻ってた。

だけど、いつもとはほんのちょっと違う気がする。

僕の胸に顔をうずめたまま、Kは言った。

「いっしょに、はいろ?」

僕は、Kのことを、Kが僕を思ってくれてるほど好きじゃない。

罪悪感。

今触れてるKの体の柔らかさ。

温もり。

Kの体を見たい。

好奇心

戸惑う中、Kは

「これからわたしを

好きになってくれたらうれしいな」

とつぶやいてた。

それが免罪符となった。

「僕が、Kの服を脱がしてもいいなら」

「えっち!」

「どっちがだよ。」

少しの間。

「いいよ、でも先にわたしに脱がさせて。」

言うが早いか、Kが僕のシャツに手をかけた。

ゆっくりと、シャツを、

ズボンを脱がされる。

真っ赤になりながら、

Kの手がガチガチになったモノを露にする。

脈打つそれを見られるのは恥以外なにものでもなかった。

Kの視線が離れない。

それが、余計に勃起を強める。

視線に耐え切れなくて、

無言でブラウスに手をかける。

びくっと、Kの体がこわばった。

「脱がす、よ。」

こくんと頷く。

脱がす間、じっと目を閉じてうつむいてた。

ブラウス、スカートを脱がすと、上下白の下着だけの姿。

吸い込まれるように、

かすかなおっぱいに手を伸ばす。

「やっ」

なんともいえない、感触だった。

柔らかいとしか表現できない。

白いブラの生地ごと、揉んでみる。

Kは目を閉じたまま、首を振る。

声にならない声で、抗議してるように見えた。

手を離して、背中に手を回す。

なかなか外れなかったけど、

どうにかホックを外せた。

ツン、ととがった桃色の突起。

触りたい衝動を必死に抑えて、

ショーツに手をかけた。

しゃがみながら下ろしたから、

ちょうど目の前にKのあそこがある。

かすかに生えてる陰毛と、

初めて見るマンスジ。

ちょっぴり汗臭い。

すぐに、ぱっと手で隠される。

「あんまり見ないでよ」

「さっき僕のをじいっと見てたくせに。」

「見てないよ!そんなじっとは・・・。」

声のトーンがだんだん下がってく。

「そろそろ、入ろうか。」

「うん」

浴場の中。

よくよく考えると、女湯。

妙な高揚をしてしまう。

Kは洗い場?に腰掛けると

「早く体洗って、入ろうよ。」

と、さっさと髪を洗い始める。

隣に腰掛けて、自分も頭を洗う。

じっとしてたらどうしていいかわからなくなりそうで。

頭を洗い終わる頃、背中に感触が。

タオル・・・スポンジ?

「洗ったげるね」

えっと、あの、その。

Kの鼻歌が聞こえる。

「楽しそうだな。」

「だって、こうやってしてみたかったんだもん。」

「あーじゃぁ、任せる。」

「は~い」

くすっと笑うKが別人のように思える。

広い浴場の中、

Kが背中を流してくれる音だけが響いてた。

まるで新婚夫婦みたいに

背中から左腕にスポンジは動いていった。

指先まで丁寧に。

右手、そして首。

一瞬手が止まり、かすかに息を呑む音がした。

振り返ろうとした瞬間、

後ろからきゅっと、Kが抱きついてきた。

「前も、洗う、ね。」

と、かすれた声で。

スポンジは胸板から腹へと進む。

背中でKの鼓動を直に感じる。

ただ、手の長さの問題で、

その下にはこの体勢じゃ届かない。

微かに残念で、でも安堵した。

「こっち向いて?」

甘かった

足をまた丁寧に洗ってくれる。

「すごいな、筋肉でパンパンだよ。」

そんなことはないって



否定しようと思った、けどできなかった。

Kが、うっとりとした表情で、

ふくらはぎをいたわるように洗ってくれてるから。

言えなかった。

やがてスポンジは太ももまで辿り着く。

たぎるモノに、ちらちらと視線を感じる。

「あんまし見るなよ」

「そっちだって、見てるじゃない」

目の前に、生まれたままの女子の姿がある。

それもjcの全裸となると

半分大人の体になっっている

目を離せるわけ、ない。

「なんか、すごいよ。

初めて見るけど、跳ねてる」

勃起したペニスに

吐息がかかる。

それだけで、出そうになる。

「ここ、スポンジじゃ、マズいかな?」

ぼそっと呟き、Kはスポンジから

泡を絞るように手につけ、両手で包んだ。

瞬間。僕は達した。

Kの両手に包まれながら、

びくんびくん何度も跳ねて。

そのあまりの衝撃に思わず目を閉じていた。

興奮も落ち着いて、目を開けると、

Kのおっぱいから一条の白い筋が滴っていた。

そのKの裸体は、

未だ脳裏に焼き付いて離れない。

言葉に出来ないほどに、扇情的な姿。

Kは固まっていた。何が起きたのかわかっていない様子だった。

しばらくまばたきを繰り返して、言った。

「泡?」

「・・・違うよ。」

「えっと、じゃ、コレ、なに?」

指で白い筋をすくいながらKは僕に問う。

その単語を出すのが恥ずかしくて、目を逸らして答えた。

「僕の、精子。」

「え、え~?」

静寂の中、Kの叫びが浴場を駆け巡った。

お風呂で二人きり 

Kは叫び、顔を真っ赤にし、

うつむき・・・百面相のように表情が変わっていった。

僕は快楽の余韻、そして未だ脳裏から

離れない扇情的な裸体から目を離せず、

ただ呆然とするだけだ。

「え、えっとね、その・・・。」

絞り出すようにKが口を開く。

「気持ちよかった、の?」

頬を赤く染めて、

上目遣いでそんな事聞かないでくれ

心底、思った。

案の定、出したばかりのモノは

みるみる硬度を増していく。

Kに大きくなっていく仮定を一部始終見られている。

この間に耐え切れず、

傍らにあったスポンジを手に取ると、

綺麗に絞った後、Kに言った。

「次は僕が洗うよ。」

ただの勢いだった。

背中から、ゆっくりとこすっていく。

二の腕。

華奢だなと思った。

こんな腕で、いつも器具を運んでいたんだ。

もっと体格のいい男子も

女子もたくさんいるのに、

部長だからっていつも先頭に立って。

それも、もしかすると僕と一緒に

運ぶ時間が欲しかったからなのかな

胸の中で、何かのスイッチが入ったような気がした。

Kを後ろから抱きすくめていた。

慌てるK。

少し腕に力を込めて、言う。

「好きです。好きに、なってきた。」

頬を合わせてみる。

すごく熱い。

かすれた声で、

「ホントに?」

と返ってくる。

「Kが好き。もっと、

Kとたくさん話してみたい。Kの事を知りたい!」

お互いの鼓動が痛いくらいにどくんどくんしていた。

どれくらいの時間がたっていたのか。

Kと僕が同時にくしゃみをするまで、

ずっとそのままでいた。

シャワーを手にとり、Kの体を流すと、

僕はKを持ち上げてお姫様だっこで湯船に向かう。

予想以上に軽い。

「え、え、ちょ、ちょっと!」

抗議に耳を貸さず、ゆっくりとKを湯船に。

そして、自分も入る。

「びっくりした、いきなり・・・。」

「嫌、だった?」

「そうじゃないけど」

顔を赤くして、俯く。

そっと近づいて、寄り添ってみる。

頭を撫でる。

Kが体を預けてきた。

目を閉じている。

微かに開いた唇が

とてつもなく魅惑的に見えた。

そっと、顔を近づけてキスをした。

Kは驚いたようだったけど、

そのまま手を背中に回してきた。

湯船の中で抱えるようにKを抱きしめていると、

本当にKが小さい、華奢なんだって思う。

肌も自分とはまるで違う。

撫でるだけで、気持ちいい、気がする。

「当たってる・・」

何時の間にか、

僕のははちきれそうになっていて、

Kのへその下辺りを圧迫していた。

さっき出したばかりなのに。なんとなく、気まずい。

しかし、Kは更にとんでもない事を言ってきた。

「これが、その、入るんだよね。」

なにを、どう答えろというんだろう。

恐慌をきたしかけた僕は、

かろうじて答えた。

「多分」

「そういうのって、

汚いってずっと思ってたけど・・・。」

言葉を切るK。

次に言うであろう言葉が、

なんとなくだけどわかった。

数秒の沈黙。

「・・・くんとだったら、

いいかも。」

なんとなくわかってたけど、

実際に言われると、どうしようもない自分がいる。

性への好奇心。

倫理。

熱いKの吐息。

痛いくらいびくびくしてる下半身。

ぬるくなっている湯船がひやっと冷たいように感じた。

妙に冷静に頭が働きだす。

俯いて体を預けるK。

興奮して今にも押し倒しかけている自分の体。

ふと、Kが微かに震えているような気がした。

「ありがとう」

僕は、そう言葉を発していた。

「僕も、Kとだったら、Hしたいな。」

ぎゅっと、抱きしめる。

やっぱり、Kが震えてるように思える。

「でも、まだ早いよね。」

Kが

「えっ?」

という顔で僕を見る。

おでこに口づけた。

「僕は、もっとKの事を好きになりたい。」

しっかり、Kの目を見る。

そうしないと、自分の欲望に負けてしまいそうだったから。

「Kは僕のことを

ずっと見ててくれた。だから・・・。」

Kの目にうっすらと涙が浮かぶ。

胸が、ぎゅうって締め付けられそうになる。

綺麗。

「僕も、もっとKのことを見ていたいんだ。」

「・・・うん・・・。」

また抱きしめて、耳元で、呟く。

ごめんな・・・。

ぶんぶんと首を振るK。

「なんか、うれしい。

こうしてるだけでいいの。」

Kの震えはもう止まっている、と思った。

そうして、しばらくして、

僕らは風呂を上がった。

脱出の時は相当に緊張したが、

無事に出る事が出来た。

部屋に戻る直前に、おやすみ、

とキスをしてからお互いの部屋に戻った。

眠れなかった。

今までの部活の事を思い返し、

今日一日のめまぐるしく動いたことを、

そして風呂場でのKの裸体。

肌の感触、口付けの感触は未だ残っているけど、

何よりもKの、ずっと好きだったって言葉が、

残ってる。

いろんなことが頭を巡る中、

窓の外が明るくなりかけている。

学校に帰ったら、

Kの志望校を聞いてみよう。

なんとなく、そう思った。

青春が始まった瞬間でした

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